2件目を買う前に知っておきたい“融資のリアル” ― 銀行が見ている5つのポイント2025.10.15
「1件目の融資は問題なかったから次の物件も買えるだろう」そう思っていたのに、2件目の融資審査でつまずく投資家は少なくありません。実は、2件目以降の融資では「金融機関が見ているポイント」が1件目と大きく変わるのです。この記事では、銀行が審査で重視する5つの視点と、今からできる信用形成の具体策をわかりやすく解説します。
2件目の不動産投資、融資は1件目よりも厳しい
不動産投資を1件目で順調にスタートできたからといって、2件目も同じように融資が通るとは限りません。金融機関は「すでに借入がある投資家」に対して、より厳しく審査を行う傾向があります。ここでは、なぜ2件目の融資が難しくなるのか、その背景と判断基準を解説します。
なぜ2件目の融資はハードルが上がるのか
1件目の融資審査では、「初回」という理由で比較的通りやすい側面があります。年収や勤務先などの属性が良ければ、過去の投資実績がなくても一定の評価が得られるからです。しかし2件目になると、銀行はよりシビアに「返済能力」や「事業としての継続性」をチェックします。
具体的には、1件目の返済状況・収支実績・家賃収入の安定性などが評価対象になります。1件目が赤字、またはキャッシュフローが乏しい場合、2件目の融資に大きく影響するでしょう。また、金融機関側が「借りすぎ」と判断すれば、追加融資を見送られるケースもあります。
「借入総額」の基準と返済比率の見られ方
2件目の融資を検討する際、すでに多額の借入があると、金融機関から「借りすぎ」と判断され、融資を断られる可能性があります。特に1件目のローン残高が大きい場合は、次の投資に進む前に「借入総額」と「返済比率」のチェックが不可欠です。
不動産投資ローンでは、物件の家賃収入に対する返済額の割合、いわゆる「返済比率」が審査の重要な指標となります。一般的に、年間返済額が年間家賃収入の50%以下であれば、健全な投資と見なされやすくなります。たとえば年間家賃収入が240万円の物件であれば、年間返済額は120万円以内に抑えるのがひとつの目安です。
銀行が見ている5つの融資審査ポイント
不動産投資ローンの審査では、単に「年収」や「物件の立地」だけで判断されるわけではありません。銀行は、その人が中長期的に安定した賃貸経営を行えるかどうかを、多角的に評価しています。ここでは、2件目の融資で特に重要とされる5つのチェックポイントを整理します。

年収と勤続年数
銀行がまずチェックするのは、投資家本人の属性です。中でも「年収」「勤続年数」「職業(業種)」は、安定的な返済能力を測る指標として重視されます。年収は高いほど有利ですが、それ以上に「継続性」が重視されるため、勤続1年未満や転職直後は不利になる可能性もあります。
目安としては、年収500万円以上・勤続3年以上あれば、多くの金融機関でプラス評価されやすくなります。特に2件目融資では、「今後も安定した収入が見込めるか」がよりシビアに見られるため、会社員や公務員などの安定職は有利です。一方、個人事業主やフリーランスは、確定申告書や資産状況で補完する必要があります。
現在の借入状況と返済実績
2件目の審査で必ず見られるのが、現在の借入残高と返済履歴です。1件目のローンの支払いが滞っていないか、家賃収入でしっかり回っているかが問われます。特に遅延履歴があると、信用リスクと判断されて審査に大きく影響します。
また、住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなど他の借入も加味され、「総返済額」に無理がないかを確認されます。複数のローンを抱えている場合は、繰上げ返済や借入整理を検討し、2件目の融資余力を確保しておくことが大切です。
保有物件の収益性と管理状況
2件目の融資では、1件目の物件の「収益性」が重視されます。
・家賃収入が安定しているか
・空室率が高くないか
・突発的な修繕による多額の追加借入が頻発していないか
こうした実績が、次の融資判断に直結します。また、金融機関は「どのように管理しているか」にも注目します。たとえば、管理会社を活用して空室対策やトラブル対応をしているなど、適切な運営体制がある場合、リスク管理能力が高いと評価されます。
さらに、2件目として購入予定の物件自体も評価されます。 銀行は「積算評価(土地・建物の資産価値)」と「収益評価 (家賃収入からの逆算)」の両面から物件を査定し、 融資額を決定します。新築や土地値の高い物件は積算重視、 築古の高利回り物件は収益重視で見られる傾向があります。
今後の投資計画・資産形成の考え方
2件目以降の投資では、単に「この物件を買いたい」だけでなく、「どのような資産形成を目指しているか」まで問われる傾向があります。銀行はその人が“短期転売”や“無計画な買い増し”を狙っていないかを確認したいため、長期的なビジョンがあるかが重要です。
たとえば「家賃収入で毎月のキャッシュフローを増やし、10年後に5棟規模を目指す」といった中長期の計画がある場合、資産形成に対する真剣度や信頼性が伝わります。金融機関によっては、面談でこうした“投資家の姿勢”まで踏み込んでくるため、簡単な事業計画書を準備しておくのも有効です。
信用情報やキャッシュフローの安定性
審査において見落とせないのが、信用情報(CICやJICCなどの個人信用情報機関のデータ)です。クレジットカードの延滞履歴や、消費者金融の利用状況などが記録されており、これに問題があると即アウトになる可能性もあります。
さらに、月々のキャッシュフロー(収入と支出のバランス)も確認されます。たとえ年収が高くても、支出が多すぎて手元に資金が残らないようであれば、2件目の返済余力がないと判断されるかもしれません。
銀行は“人”と“物件”のどちらを重視するのか
不動産投資の融資審査では、「人(属性)」と「物件(収益性・リスク)」の両方が見られます。1件目の段階では、勤務先・年収・勤続年数などの“属性”が重視されやすい傾向がありますが、2件目以降は「1件目の運営実績」や「新たに購入予定の物件内容」も評価対象に加わります。
とはいえ、銀行ごとに重視するポイントには差があります。都市銀行やメガバンクは属性重視、地銀や信用金庫は物件の収益性や管理体制を重視する傾向があります。そのため、自身の強みに合わせて金融機関を選ぶことが、融資成功の鍵となります。物件の収支だけでなく、自分自身の信用力も磨いておくことが大切です。
2件目の融資を通すために今できること
1件目の投資がスタートしたばかりでも、2件目の融資に向けた準備はすでに始められます。審査で見られるのは、年収や属性だけでなく、投資家としての姿勢や信用の積み重ね。ここでは、今すぐ実践できる対策を3つの視点から紹介します。
信用を積み上げるためにやるべき3つの行動
まず取り組むべきは、金融機関からの信頼を得るための「信用形成」です。具体的には、①1件目のローン返済を遅延なく継続する、②生活費・事業費の支払いを口座振替で統一し、③毎月一定額の貯蓄を行う、といった行動が挙げられます。これらはすべて、「計画的にお金を管理できる人かどうか」を測る指標になります。
特にクレジットカードや携帯料金などの支払い遅延は、CICなどの信用情報に記録され、融資に大きな影響を与える可能性があります。目立つような投資実績がなくても、地道な信用の積み上げが次の融資への第一歩になります。
収支改善や返済実績をアピールする方法
金融機関に対して、1件目の投資が健全に回っていることを示すことも重要です。そのためには、家賃収入から経費や返済を引いたキャッシュフローが安定していることを、数字で証明する準備をしておきましょう。通帳の入出金履歴や管理会社の収支報告書を整理しておくと効果的です。 また、「予定よりも早く空室が埋まった」「入居者トラブルをスムーズに解決した」などの運営実績がある場合は、それも大きなアピールポイントになります。融資担当者との面談時には、こうした成果を具体的に説明できるようにしておくと、「この人はリスク管理ができている」と評価され、2件目の融資可否に良い影響を与える可能性があります。
地銀・信金・ノンバンクの使い分けも検討
2件目の融資を目指す際には、金融機関選びそのものが戦略になります。たとえば、メガバンクは属性評価が厳しい反面、金利が低く設定されやすいです。一方、地方銀行や信用金庫は物件の収益性や地域性を重視する傾向があり、収支の良い物件であれば属性が平均的でも通る可能性があります。
さらに、ノンバンク系の融資も選択肢に入ります。金利はやや高めになりますが、柔軟な審査基準やスピード感が魅力です。複数の金融機関と接点を持ち、事前に条件を比較することで、自分に合った最適な資金調達ルートが見えてきます。「どこに相談するか」は、2件目融資の成功を左右する大きな分岐点になるのです。
まとめ
2件目の不動産投資では「1件目と同じ感覚」で融資を申し込むと、思わぬ壁にぶつかることがあります。金融機関は、借入総額や返済比率、1件目の収益状況、そして投資家本人の信用力まで多角的に評価しています。
日頃からの返済実績やキャッシュフロー管理、信用情報の積み上げが大きな差を生むでしょう。また、自分の属性や投資スタイルに合った金融機関を選ぶことも、融資成功のカギとなります。「2件目は簡単じゃない」と身構えるよりも、「何を見られているか」を知り、対策を講じることが、次のステップへとつながる近道です。

不安がある場合は、不動産の専門家に相談しながら、堅実な判断を積み重ねていくことを勧めます。OWNER’S WINでは「プロに相談する」から、不動産のプロフェッショナルに無料相談できる窓口があるので、不安がある場合はぜひ活用してみてください!
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