将来価値を読む!エリア選びで差がつく人口動態×再開発入門2025.11.05
「どんな物件を買うか」よりも、「どこで買うか」が不動産投資の成果を左右します。 今は人気の街でも、人口減少や再開発の有無によって、10年後には家賃相場が大きく変わっていることも珍しくありません。
将来価値を読み違えると、安定収益どころか空室や価格下落のリスクにもつながります。
本記事では、地価や家賃の変動を左右するエリアの将来性に注目し、人口動態や再開発、インフラ整備などのデータから「伸びる街・下がる街」を見極める方法を解説します。 将来にわたって価値が続くエリアを見つけるための、実践的な視点を身につけましょう。
投資エリア選定を誤ると起きる3つのリスク
不動産投資で安定した収益を得るためには、「どのエリアに投資するか」が最も重要です。
ここでは、エリア選定の失敗がもたらす3つの主なリスクを具体的に見ていきましょう。
家賃下落リスク
家賃は需要と供給のバランスによって決まります。人口が減少している地域や、新築・築浅物件が次々と供給されるエリアでは、既存物件の家賃が下落しやすくなります。
周辺相場が下がれば、競争力を維持するために賃料を引き下げざるを得ず、結果的に利回りが低下します。
特に単身者向けアパートでは、新しい設備や築年数の差が入居率に直結するため注意が必要です。
また、家賃を下げても入居が決まりにくくなるケースもあります。
人口減少により賃貸需要そのものが縮小している地域では、いくら賃料を下げても借り手が現れません。
賃料競争が激しいエリアを避け、長期的に需要が見込める場所を選ぶことが重要です。
売却価格下落リスク
エリア選定を誤ると、出口戦略である「売却」時にも影響が出ます。地価や需要が下がっている地域では、購入時よりも安くしか売れないケースが多く、キャピタルロス(売却損)が発生します。
特に郊外や地方では、人口減少と高齢化が進むことで流通性が低下し、買い手が付きにくくなる傾向があります。
また、近隣に大規模な再開発や新築マンションが建つと、既存物件の価値が相対的に下がることもあります。
売却益を見込むなら、短期的なトレンドよりも「将来の街の方向性」を重視することが大切です。
都市計画や再開発計画を確認し、長期的に地価が維持・上昇しやすいエリアを選ぶことが、リスク回避につながります。
空室リスク
空室リスクは、不動産投資における最も直接的な損失です。
周辺に競合物件が多かったり、交通アクセス・生活利便性が劣るエリアでは、入居希望者が集まりにくくなります。
家賃を下げて募集をかけても、需要そのものが乏しい地域では決まりにくく、運用収益が大きく落ち込みます。
さらに、人口減少や雇用機会の減少により転出が進むエリアでは、空室期間が長期化する傾向があります。
入居が決まらない間も固定資産税や管理費、ローン返済は発生するため、資金繰りを圧迫します。
将来の空室リスクを抑えるには、現在の入居率だけでなく、今後10年の人口動態や開発動向を見据えたエリア選定が不可欠です。
家賃が上がりやすい街の3つの特徴
将来にわたって家賃が安定、もしくは上昇するエリアには明確な共通点があります。
ここでは、家賃が上がりやすい街に共通する3つの特徴を解説します。

再開発・駅前整備が進むエリア
再開発が進む街は、地価や家賃の上昇が見込まれる代表的なエリアです。
駅前の商業施設やオフィスビル、マンション建設などが進むことで、生活利便性が飛躍的に高まり、人の流入が加速します。
例えば、東京都の品川や神奈川県の武蔵小杉、福岡市の博多などは、再開発によって住環境が整い、家賃水準が上昇した典型例です。
また、再開発は短期的な変化だけでなく、街全体のブランド力を高める効果もあります。
駅周辺の歩行空間や景観整備、複合施設の建設などにより、街の印象が一新されるため、ファミリー層や若年層の転入が進みます。
再開発計画は自治体や国交省の資料から確認できるため、投資エリアを検討する際には必ずチェックしておきましょう。
人口が増え続けているエリア
家賃が上昇する最も基本的な条件は「需要の拡大」です。
人口が増え続けている地域では、住宅需要が安定しており、空室が出にくく、家賃を下げずに入居が決まりやすくなります。
特に、若年層や単身世帯が多い都市部・ベッドタウンでは、継続的な賃貸ニーズが見込めます。
人口増加の背景には、企業の立地、大学移転、交通インフラの整備などが挙げられます。
こうした「人を呼び込む仕組み」が存在する街は、将来にわたって住宅需要が衰えにくいのが特徴です。逆に、人口が頭打ちになっている地域では、数年後に空室リスクが高まる可能性もあります。
投資判断の際は、人口推移を予め確認することが重要です。
住みたい街として注目されているエリア
人気エリアは、居住希望者が多い分、賃料の上昇余地が大きい傾向があります。
「住みたい街ランキング」上位の地域では、交通アクセス、商業施設、教育環境などがバランスよく整っており、幅広い層から支持を集めています。
人気が高まることで需要が供給を上回り、結果的に家賃が上昇する構図が生まれます。
ただし、一時的なブームに乗るのではなく、「なぜ選ばれているのか」を見極めることが大切です。
都心へのアクセスの良さ、再開発による利便性向上、自然環境の充実など、人気の背景には必ず持続性のある理由があります。
その理由が長期的に続くかどうかを分析すれば、将来的にも安定した賃貸需要が期待できるエリアを選定できるでしょう。
家賃が下がりやすい街の3つの傾向
家賃が上がりやすい街がある一方で、反対に「家賃が下がりやすい街」にも明確な特徴があります。
ここでは、将来的に家賃下落リスクを抱えやすい3つの傾向を整理し、エリア選定の注意点を解説します。

駅から離れているエリア
駅からの距離は、賃貸需要を大きく左右する要素です。
徒歩10分を超えるエリアでは、利便性を重視する入居希望者が敬遠しやすく、同条件の物件と比較して家賃が下がりやすくなります。
特に単身者向け物件では、駅近・通勤アクセスの良さが最優先されるため、駅遠物件は空室期間の長期化や賃料下落に直結します。
さらに、地方都市や郊外では自家用車の普及により一見アクセスの影響が小さいように思われがちですが、実際には生活導線の中心から外れると一気に需要が減少します。近隣に商業施設や公共交通が整っていない場合はなおさらです。
立地の利便性は後から改善が難しいため、購入前に「最寄駅からの徒歩分数」と「周辺環境の生活利便性」を必ずセットで確認しましょう。
人口の減少傾向が見られるエリア
人口減少は、家賃下落の最も根本的な要因です。
居住者が減ると賃貸需要が縮小し、空室が増え、賃料を下げて入居者を確保する流れになります。
特に地方や郊外では、若年層の流出や高齢化の進行によって住宅需要が長期的に減少するケースが多く、築年数が経つほど家賃競争力を維持しづらくなります。
過去5~10年の人口変動を見て「減少が続いている地域」や「若年層が流出している地域」は、長期投資には不向きといえます。
逆に、減少スピードが緩やかな地域や再開発で転入が増えている地域を選べば、安定した賃料を維持しやすくなるでしょう。
競合物件が乱立しているエリア
同じエリア内に新築・築浅の賃貸物件が増えすぎると、家賃競争が激化します。
特に同じターゲット層のマンション開発が集中している地域や、ニーズに限りのある郊外エリアでは、供給過多によって家賃が下がるケースが多発します。
築年数が少しでも古くなると、入居者が新築や築浅に流れやすくなり、既存物件は賃料を引き下げざるを得ません。このような過剰供給エリアは、一見活気があるように見えても、長期的には競争が厳しい市場です。
購入前には、不動産ポータルサイトや地場仲介業者を通じて周辺の供給状況を調べ、似た条件の物件がどれだけ存在するかを確認しましょう。
人口動態データで「将来の賃貸需要」を読む方法
エリアの将来価値を見極めるには、“感覚”ではなくデータに基づく判断が欠かせません。
ここでは、誰でも無料で利用できる2つの公的データ「RESAS」と「国勢調査・住民基本台帳」を活用し、将来の需要を読み解く方法を紹介します。
RESAS(地域経済分析システム)の使い方入門
RESAS(リーサス)は、経済産業省が提供する地域経済分析ツールで、全国の人口動態や産業構造、転出入動向を地図上で可視化できます。 使い方は簡単で、サイト上で都道府県・市区町村を選択すると、年代別の人口推移や将来予測をグラフで確認できます。
例えば20代・30代の若年層が増加傾向にある地域は、今後も賃貸需要が安定する可能性が高いと判断できます。
また、RESASでは「転入超過・転出超過」を確認することも可能です。
転入が多い地域は雇用や教育機関が集まっているケースが多く、単身者・ファミリーともにニーズが高い傾向にあります。
反対に、転出超過が続く地域は将来的に空室リスクが高まる可能性があるため注意が必要です。 RESASを活用すれば、感覚的な印象ではなく“数字で裏付けられたエリア選び”ができるようになります。
国勢調査・住民基本台帳からわかるリアルな動き
国勢調査は5年ごとに行われる全国規模の人口調査で、地域の「過去から現在までの変化」を把握するのに最適です。
年齢層別の人口や世帯数、就業構造などが公開されており、長期的な人口トレンドを把握することができます。
例えば、過去10年で人口が一貫して増加している地域は、安定した賃貸需要が見込めるといえるでしょう。
一方、住民基本台帳は毎年更新されるため、よりリアルタイムに近い動きを確認できます。転入・転出の状況を追えば、いま人が集まっているエリアや、逆に人が離れている地域をすぐに把握可能です。
自治体の公式サイトで公開されている場合も多く、現場レベルの判断材料として有効です。 国勢調査で「長期的な傾向」を、住民基本台帳で「直近の動き」を補完的に見ることで、将来の賃貸需要をより高精度に読み解けます。
参照:総務省統計局|人口推計の結果の概要
参照:総務省|住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数
まとめ
不動産投資の成否を分けるのは、物件そのものよりも「どの街を選ぶか」です。
再開発や交通インフラ整備が進むエリア、人口が増加している地域、そして“住みたい街”として注目される場所には、人の流れとともに家賃上昇の波が訪れます。
反対に、駅から遠い・人口減少が続く・競合が多いエリアでは、空室や家賃下落といったリスクを抱えやすくなります。
将来価値を見極めるうえで、感覚や口コミに頼るのは危険です。
RESASや国勢調査などの公的データを活用すれば、人口動態や転出入傾向といった数字から賃貸需要を分析できます。
こうした客観的な情報をもとに判断すれば、短期的なトレンドに惑わされず、10年後も安定して貸せる物件を見極められるはずです。 データを味方につけて、「将来価値で勝つ」エリア選びを実践していきましょう。

不安がある場合は、不動産の専門家に相談しながら、堅実な判断を積み重ねていくことを勧めます。OWNER’S WINでは「プロに相談する」から、不動産のプロフェッショナルに無料相談できる窓口があるので、不安がある場合はぜひ活用してみてください!
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